第3号
平成10年7月20日号


●時空を越えて今よみがえる  護寺会会長 北村 明
門信徒のみなさまには、常日頃浄泉寺護寺会の運営に、ご理解とご協力をいただき、心より感謝申し上げます。お陰様で、第3号の会報をお届け出来ました。
 本年4月、蓮如上人五百回ご遠忌法要が京都本山(東本願寺)にて厳修され、浄泉寺からも36名もの方々のご参加をいただき4月20日に参詣いたしました。
 同朋新聞によりますと、25万人以上の門信徒の方々が参詣されたとのことですが、あらためて、真宗門徒としてよろこびにたえません。
 新装なった京都駅から歩いて10分、東本願寺前に立つと、5色の旗、幔幕、参拝接待所のホールのすばらしい空間、さらに本堂いっぱいの人、人、人。万堂のみなさんとの読経念仏は圧巻でした。この思いは一生涯忘れることの出来ないものになることでしょう。
 思わず、私を生かしてくれている親や、ご先祖様のことを思い有難いことだと感じました。
 今年度の護寺会の活動は例年とほぼ同じ様なことに加えて、寺周辺の環境の整備とお墓参りのマナーの徹底、各種研修会の開催など、ソフト面での充実を計って参りたいと思っております。
濁世の有情を あわれみて
  勢至念仏 すすめしめ
  信心のひとを 摂取して
  浄土に帰入 せしめけり
(真宗聖典)
 毎朝、本堂に参詣をし、この「和讃に学ぶ」の記事にふれてみるとき、親鸞聖人や蓮如上人の思いを深く感じます。
 みなさんにも、月に1度でも本堂に座し、ご本尊阿弥陀如来への参詣を、おすすめいたします。
 本年も、諸事業に何卒ご支援、ご協力を賜りますよう、お願いいたしまして、平成10年度の護寺会のスタートのご挨拶といたします。

 この1週間降り続いた入梅特有の雨もあがり、久しぶりの青空と涼風が気持ち良い、去る6月28日午後1時、本堂において、護寺会総会が開催されました。
 当日の出席者は例年より少ないかなと思われましたが、委任状を含めて131名の参加がありました。
 開会に先立ち、ご本尊(阿弥陀様)に皆でお経を唱和、本尊礼拝し、蘇武則行さん(新橋)の司会、議長には佐々木誠さん(通丁)が選ばれ、平成9年度事業報告、収支決算報告、平成10年度事業計画、予算などを審議、質疑が交わされ、採決されました結果、満場一致で原案どおり承認されました。ここに主な点について報告いたします。

平成9年度事業報告
 平成9年7月18日〜25日浄土教のルーツをたずねる、玄中寺参詣と中国の旅が実施されました。これは浄泉寺独自の企画で行われたもので、その様子はすでに寺報で知らされましたが、寺の活動としては画期的なことです。スタッフの皆様に敬意を表します。

○仙台組推進員前期研修
 12月3、4日(1泊2日)鳴子鳴峡荘で県内30名ほどの参加で実施され、北村、赤間両氏が参加されました。今後は門徒の皆様の積極的なご参加を望みます。

○蓮如上人五百回ご遠忌と西伊豆の旅
 4月20日〜22日、36名の参加をいただき全日程好天に恵まれお参りいたしました。
 初めての本山参詣の方が半数以上でしたが、皆さんから感銘を受けたとの感想をいただきました。

平成10年度事業計画
○定例総会開催
 6月28日、浄泉寺本堂。
○本堂、庫裡など寺周辺の環境整備
  随時必要な事項。
○墓地、境内地周辺除草
 樹木保護のため、手作業での除草となります。
○孟蘭盆会(うらんぼんえ)、万灯会の開催
 ※孟蘭盆会(おぼん)は、8月7日から20日までです
 ※万灯会は8月13日から16日までの毎夜7時から9時までです(雨天中止)。
○教化事業に関する項
 聞法会    10月頃
 しんらん教室 毎月
 修正会 1月16日午前10時
 ねはん会 2月15日午前10時
 ほか 各種研修会の開催
○上山研修、公開講座への参加
○墓参のマナー徹底について
お墓への造花は絶対禁止とする。茶碗や缶類、燃えないゴミは必ず持ち帰る!


蓮如上人五百回御遠忌参詣と伊豆半島の旅を終えて  赤 間 栄 夫
 仙台教区の団体参拝は、3泊4日の行程です。浄泉寺では、これまで2、3年に1度の割合で本山参詣を行っておりますが、3泊では参加者が集まらないという苦い経験があり、今回の参詣についても、2泊3日という浄泉寺独自の企画立案のもとに計画を立てて、募集をすすめて来ました。
 生涯にただ1度のご勝縁に、より多くの門信徒の方々の参加を切望し、一時は45・6名の参加者を数えましたが、最終的には36名の参加となりました。これまでの経験上予想通りの参加人員と思っております。
 ただ参拝当日の座席が心配で、混雑する土・日曜日はさけて参拝日を設定し、住職のご苦労は承知の上で、参加者の出発する1日前に、東本願寺に行き、座席の確保に努力をしてもらうことにしました。また、東北別院の藤坂輪番様には、わざわざ私の家にまで電話をいただく等大変ご心配をおかけいたしました。お蔭様で本堂の正面の座席で参拝することができました。厚く御礼申し上げます。
 私達が参拝した日は4月20日月曜日の午後2時からの法要でしたが、北海道・富山県・新潟県等各地域からの参拝者で5000人はゆうに超えているということでした。それで1日に3回の法要がとり行われ、4月15日から25日まで勤行されるとのことですから、流石わが国最大の宗門ならではと、認識をあらたにしました。法要の様子を全参拝者に見ていただくことが出来るようにと、モニターテレビが堂内のいたるところに取り付けてありました。
 混雑を予想して新調した3本の浄泉寺の旗のもと、はじめての参加者が半数近くおられましたが、それぞれの感動を胸に無事宿泊地である静岡のターミナルホテルへ到着することか出来ました。
 静岡駅までは、東北新幹線・東海道新幹線を利用いたしましたが、翌日(21日)から帰着するまでは、JR古川自動車営業所のバスの旅です。主に西伊豆を見学し、稲取温泉に1泊、翌日は芦ノ湖より富士山を眺望して帰路につきましたが。連日晴天に恵まれ、楽しい旅でした。
 同宿し一杯汲み交わしながらのお付き合いは、普段では得られぬ親交を深めることができたと確信しております。
 後日行われた反省会に29名もの出席者を得たことは、今回の旅の素晴らしさを如実に証明していると思います。

 “菩薩寺の総代として恙なく
  本山詣りの責を果たせり”


2泊3日の旅を終えて  高 橋 雅 子
 4月20日古川発7時6分の新幹線にて私達一行36名は出発いたしました。
 「蓮如上人五百回御遠忌参詣と伊豆半島の旅」です。好天に恵まれ、電車からは雲の中に浮く富士山を仰ぐことが出来ました。京都駅に着いて和服の方が結構見受けられ「東男に京女」の言葉が浮かびました。駅から東本願寺までの歩道は参詣の団体がいっぱいでした。
 本山に着きましたら、人、人、人で前の人を見失はないように進み座につきました。私達の隣に北海道の団体が座りました。身内の様な気がして席を譲り合ったりなごやかでした。
 前方は見えませんでしたが各処にテレビが設置されて、和尚様の入場読経、焼香等がよく見えてましたので一緒にお参りすることが出来ました。
 「蓮如物語」の中で蓮如は六才で生母と別れ浄土真宗八代目となりますが母は子を思ひ子は母を思って過した生涯はやはりバラバラでいっしょということなのですね。
 21日の堂ケ島、石廊崎、石田の名勝地は心に残りました。そして車窓から富士山を右に左に拝むことが出来て感無量でした。
 帰りのバスは長い時間なのに退屈することなく愉快に過ごさせていただき、今、思い出し笑いをして居ります。
 JRのバスの方々本当にありがとうございました。

 コラム●お布施
 満3才になったばかりの孫と散歩に出かけた。ふと、布施とは何んだろうと脳裡に浮かんだ。お寺の前を通り過ぎたからだろうか、一般的には僧に金銭や品物を施すこと、または人に物を施すことだろうと、帰宅後広辞苑を開いた、その通りであった。
 高度経済成長期を生きた人は、すぐお金、物にとらわれる。しかし、手助けする、席を譲る、笑顔で接する、これらの行為もすべて布施である。
 布施とは現象面でいうならば、他の人に施す行いであるが、その行為をすることによって自分も清らかな心になる。その心を戴く行為でもある。したがって布施とは、他人のためにするものではなく、自分のためにするものである。現代社会の人々の荒んだ心は、布施の心を失ってしまったことにあるのではないだろうか…。戸外には爽やかな初夏の陽が生きとし生きるすべてのものに平等にふりそそいでいた。(赤間)

お盆の行事について
 今年もお盆の季節になりました。恒例の行事のご案内をいたします。
◎8月7日、一斉清掃(墓地・境内地)午前5時から1時間、各自の墓地と本堂境内周辺の清掃を行います。
 ゴミは必ず焼却所へ持参して下さい。六時から朝の勤行(おつとめ)に参詣し、本堂で茶会、7時に解散となります。
◎8月13日から16日までの夜7時から9時、恒例の万灯会が行われます。
 参道の両側の灯篭に、赤あかと灯がともり、幻想的な雰囲気の中での墓参りは、夜の風物詩ともなりました。是非、ご家族揃ってお出かけ下さい。
 なお、お申込みは地区役員か寺までご連絡下さい。
 会費は1基千円となります。

 あ と が き
 今回の2泊3日の旅は、3日間とも富士山を見ることができ、本当に稀れなことだとガイドさんが云っていた。稲取温泉のホテルで、初めてニューサマーオレンジという名前を聞く、伊豆地方では1番の人気なそうで、1箱わが家へ送付した。2・3日後外出した妻が当町でも売っていたと帰宅した。
 旅では1つ位何かに感動して帰りたいものである。

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